コーヒー用のケトル(ポット)って必要なの?

コーヒー用のケトル(ポット)は買った方がいい?

「コーヒー用のケトルを買った方がいいですか?」とお客さんに多く聞かれます。

大きな太い口のポットしか持っていない。。。
電気ポットから直接淹れている。。。
細くゆっくり注ぐなんて難しいと言われます。

コーヒーケトルがなくてもコーヒーは淹れることができます。
コーヒーにお湯を注げれば、コーヒーにはなりますからね。

では、なぜコーヒー用のケトルが必要なのか。
理由は、細くゆっくり一定の量を注ぐことができるということです。

美味しいコーヒーを抽出するには、ゆっくり「の」の字を書いていきます。
勢いよく注いでしまうと、えぐ味や雑味が出やすくなってしまいます。

また、コーヒーは蒸らすことで、豆が膨らみコーヒーのエキスを出します。

お湯を吸収した分だけ、コーヒーのエキスを出してくれるという物々交換なんです。

蒸らしをせずにどんどん注いでしまえば、準備状態のコーヒー液が落ちてしまいます。
淹れ終わった後にエキスを出せる状態になってしまうということです。
旨味があまり出ていない、味気ないコーヒーになってしまいます。

では、どんなケトルが良いのか?

ケトルの形も異なりますが、
ご覧ととおり、注ぎ口までの角度、注ぎ口から本体までの距離、
注ぎ口の太さと形状、色々と異なっていますよね。

注ぎ口の形

ケトルの注ぎ口には、上の画像左側の鶴口タイプのものと、
右側の細口タイプのものがあります。

「細口タイプ」のものは、一定の細さを保ったまま
お湯を注ぎ続けることができます。
逆に太く注ぐことには向かない注ぎ口です。

「鶴口タイプ」のものは、細く点滴抽出することもできますし、
また太く注ぐこともできますが、湯量を調整できるということは、
コントロールするにはある程度、慣れが必要ということでもあります。

本体から注ぎ口までの間のネック部分にも違いがあります。
根元から注ぎ口まで太さが一定のものから、
先端に向けて細くなっているものもあります。
基本的に太さが一定のものの方が、湯量を安定させやすいでしょう。

また、お湯はコーヒー粉の中心部に注ぐ必要がありますので、
長く伸びた注ぎ口は都合良いですし、ネックがある適度に反っていれば、
ネックがドリッパーに当たらずに注ぐこともできます。

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材質の違い

カリタ ステンレス製細口ポット 0.7L #52055

ステンレス製
長所:耐久性がある。錆びにくく、適度に温度も下がる。
短所:短所とは言い切れませんが、デザインが単色。

月兎印 スリムポット 0.7L ブラウン

ホーロー製
長所:色のバリエーションが豊富。絵になる。
短所:黄ばみやひび割れ。吹きこぼれ。

銅製
長所:熱伝導率の良さと、保温性の良さ。使い込む渋さ。
短所:酸化しやすい、変色、傷がつきやすい、変形しやすい。

温度を測る

上記の記事で、温度についての重要性を説明しましたが、
コーヒーのドリップにおいて、お湯の温度調整は
意識してほしい要素の一つです。

当店でも、下の画像のように
カリタのケトルに温度計を改造して使用しています。

といっても、取っての部品を外して、
そこに温度計を刺しただけですが。。。

最近では、温度計付きのポットもあります。

FELLOW(フェロー)社のSTAGG KETTLE(スタッグケトル)というケトルです。
デザインも良くて、メインケトルとして使用しておりました。
温度計が標準装備されているのが良いんです。

ドリップ時に温度を確認するのは、味の安定につながります。
沸騰してから少し冷ますという方法も、夏と冬では時間が異なってしまいます。

お持ちの料理用の温度計でも問題ないと思いますので、
温度を意識してコーヒーを淹れてみることをお勧めいたします。

まとめ

コーヒーケトルについて、形状や注ぎ口、材質とお話しさせていただきました。
料金も数千円から、数万円までといろいろです。

コーヒーの付き合い方によって、お勧めするケトルは異なってきますが、
今回のお話が、ケトル選びのきっかけになることができれば嬉しいです。

おすすめのケトル

第1位

まずは、上記でお話したFELLOW(フェロー)社のSTAGG KETTLE。
POUR OVER KETTLE(プアオーバーケトル)と名付けられているだけあって、
ドリップしやすいようにハンドルに重りが仕込まれていて
バランスよくドリップできるように作られています。

個人的に使いやすい点と、容姿が素敵なのでお勧めです。

ちなみに、英語ではドリップコーヒーとは言いません。
プアオーバーと言います。
彼らに取って「ドリップ」とは、血を連想させる言葉なんです。

黒、銀、金と三種類。

第2位

カリタ ウェーブポット 1L

このケトルも長いこと使用しております。
取手のバランスが良いので、安定してお湯を落とすことができます。

取手が木製なので、熱くなることもなく
木の質感が手に馴染みます。

鶴口タイプなので、慣れてしまえば
点滴のような細さも、太めの落としも両方に対応できます。

カリタ(Kalita)
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第3位

ハリオ(HARIO) V60ドリップケトル ヴォーノ
プロのバリスタも多く使用していますね。
値段もお手頃です。

標準型のモデルなので、初めのドリップケトルとしても良いかもしれません。

第4位

YUKIWA(ユキワ)コーヒーポット
これぞコーヒーケトルという形。長年利用しているプロも多く、
洗練された機能性です。

ハンドルの根元部分の穴は、熱くなりにくい構造になっています。

蓋と本体は連結されているので、注いでいる時に蓋が落ちたりしません。
以外に大事なことなんです。

三宝産業
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