ツインバードは珈琲屋で使えるのか?

こんにちわ。
タカネマンです。

今回お話するのは、ツインバードの全自動コーヒーメーカーです。
実はこのコーヒーメーカー、検証に1ヶ月ほどかかってしまいました。

なぜ、そんなに時間が掛かってしまったというところと、購入した理由のところをお話してみようと思います。

ツインバードCM-D465Bとは

今回ご紹介するのは、ツインバードから出されているコーヒーメーカー。
豆の状態から自動で挽いてくれて、選べる2段階のお湯温度で、さらには蒸らし機能もついた コーヒーメーカーです。

雑誌等でいろいろと紹介されていたので、気になっている方、多いんじゃないでしょうかね。

発売は2018年10月ですので、3年前の製品です。
発売当初は3杯用のCM-D457Bでしたが、1年後にCM-D465Bという6杯用が発売。

今回購入したのは、6杯用のCM-D465Bです。

発売から数年立っていますので、そこそこ情報は見ることができます。
ですが、昨年までは売り切れ状態が続いていており、購入できなかったくらい人気商品でした。

ちなみに2017年2月に無印良品から発売された「豆から挽けるコーヒーメーカー」。
こちらもかなりの人気商品で話題になっていました。
その製造メーカーも「ツインバード」でした。

ツインバードのコーヒーメーカーの何がすごいのか?

まず、皆さんにしってもらいたいところがあります。
コーヒー業界の生きるレジェンドであるバッハ・コーヒー代表の「田口 護氏」が監修したというところです。
日本スペシャルティコーヒー協会会長も務めた田口氏。

田口さんは何冊もコーヒーの本を書かれています。
コーヒー屋をやっている自分としてはもちろん読ませてもらって、たくさんの知識を頂戴いたしました。

何冊か本を読ませてもらって思うのは、 田口さんはどれだけお金を積まれても納得いかない商品であれば、了承するような方ではないんです。

実際、ツインバード以外にも共同開発の話はあったようです、ツインバードのコーヒーの挽き具合、お湯の温度、蒸らし時間、相当の試行錯誤があって発売に至ったようですね。
逆に言えば、満足できない商品であれば、田口さんの評判も落とすことなりますからね。

田口さんとツインバードが試行錯誤の末に商品化された製品なんですね。

ツインバードの機能

大きく3つの特徴があると思います。

1ミルについて、

毎回、挽きたい分だけを投入します。
コーヒーメーカーによっては、豆のタンクに貯めることができるタイプもありますが、ツインバードは豆を貯めておくことはできません。
投入した豆は全て粉にされます。

独自設計の低速臼式フラットミルが搭載されており、ミルダイヤルを使って細挽き・中挽き・粗挽きの3段階に挽き目調節をすることができます。

カッター式とコニカル式が融合したような形状をしており、摩擦熱が生じしにくく、ムラなく均等に挽けるのが特長ですね。

2段階調整できる抽出温度

抽出温度を83℃か90℃かを選べる。
個人的に、ここが素晴らしいところだと思いました。

今までのコーヒーメーカーは、お湯の温度が高温すぎるものがほとんどです。
高温すぎるお湯は、あまり良いことがありません。
美味しさだけではなく、必要のないエグ味や雑味も全部出してしまうんです。

そこを、83℃と90℃の2つに絞って設定できるところが良いと思いました。
電気ケトルなんかもあるので技術的には、温度を一度ずつ設定することもできたかもしれません。

コーヒー屋からすれば、お湯の温度を細かく設定できるのは良いことなのですが、初心者の方たちにすれば、何度に設定してよいか分からないと思うんです。

それを2つに限定されていれば、深煎りの豆は低めに83℃とか、浅煎りの豆は高めに90℃というように迷わずに選択できると思います。
また、このコーヒーメーカーを使うことで、83℃と90℃という数字が頭に残り、今後も抽出温度の指数になっていくだろうと思いました。

3蒸らし機能

今までのコーヒーメーカーには、蒸らし機能はほとんど付いていませんでした。
どんどん高音のお湯を落としてしまうので、コーヒーがお湯を吸ってコーヒーのエキス出せるちょうど良いタイミングには、お湯が落ちきってしまうようなものが少なくはありませんでした。

杯数に応じた蒸らし機能がついているのは、感動しました。
蒸らしダイヤルで杯数に合わせた蒸らし時間を選択することができます。

なぜ購入したのか

購入した理由は2つあります。

1つ目。
コーヒー屋ということもあって、お客様からはコーヒーについて質問を多くいただくんです。
その中の一つに、「コーヒーメーカーはどこのものが良いですか」と聞かれることが多いですよね。

コーヒーメーカーについての情報もある程度追いかけてはいたので、多少は知識としてはありましたが、実際に使った上での情報をお伝えしたいというのもあったんです。

2つ目。
当店はコーヒーショップなんですが、ランチ営業もしています。
ランチ時にはたくさんのお客様にご来店いただくので、時間との勝負というところがあります。

ランチのセットコーヒーもドリップでご提供している訳ですが、どうにも時間が足りない時が多々あるんです。
昼休みが1時間しかないお客様もいらっしゃるので、お待たせしてしまうのは本当に申し訳ないんです。

コーヒーメーカーでも美味しいコーヒーを入れることができれば、時間短縮もできると思っていたんです。

実際に1ヶ月使ってみて

まずは、いままでのコーヒーメーカーの味とは異なり、ドリップ感のあるコーヒーを淹れることができます。
ミルの性能も悪くないので、安価な手挽きのミルなんか比べ物にならないくらい、均一に挽くことができます。
コーヒーの味にミルの挽き具合は大きく関わってきますので。

また、ミルと台形ドリッパーの相性も良いので、田口さんがトータルで味作りをされたというのがよく分かりました。

あくまでも個人的な印象ですが、味の方向性は甘み、コクを生かす方向性で考えられた抽出機だと思いました。

微妙だと思ったポイント

・使い初めから10回ほどですが、プラスチック臭を多く感じました。
 ここはしょうがないところかもしれません。
 現在はほとんど無くなりました。

・思ったよりも時間がかかる
 豆から抽出する場合。
 スタートボタンを押してから完成までの所要時間は、1杯で約5分40秒。
 2杯で約6分40秒、3杯で約7分50秒かかりました。
 蒸らし時間もあるので、一般のコーヒ−メーカーと比べると長く掛かります。

・出来上がりを知らせる音が小さすぎる。
 他に作業をしていたりすると、この音が聞こえません。
 いつできたのかが分からず、気づくと出来ていたみたいなことが多くあります。
 20分しか保温時間もないので、出来上がりはしっかり教えてほしいと思いました。

・保温時間は20分。
 これは微妙というよりも、良いところと言っても良いかもしれません。
 通常のコーヒーメーカーはオフにしない限り保温し続けることができます。
 温かさは維持できますが、20分以上も保温し続ければ、どんなにおいしいコーヒーでも酸化して不味くなります。
 20分以内に飲みましょう!というメッセージにも感じますね。

コーヒー屋で使えるのか

さて、ここが本題です。
実際に当店で使用できるかというところですね。
冒頭で検証に1か月掛かったというのは、ここなんです。

当たり前のことなのですが、当店のドリップした味とツインバードでは出来上がる味はかなり異なってしまいます。

当店では豆によってドリッパー、豆の量、挽き具合、お湯の温度、お湯の落とし方、全てにおいて、計算したレシピがあります。
そしてその味をお客様が気に入ってくれて、飲みに来てくださる訳です。

その味にツインバードの味をどこまで寄せることができるかという点で思考錯誤を繰り返しました。

どうドリップの味に近づけたのか

ここからは、どのように当店のハンドドリップの味に近づけたのかをお話していきます。

勝手に当店の味に近づける為に試みた方法です。
ツインバードの味を否定したい訳ではありません。
また、故障の原因になるかもしれません。

あくまでも参考までにご覧になってみてください。

ミル

まず、ツインバードのミルと当店のミルとでは、そもそも大きく味が変わります。
そして、ツインバードのミルは微粉が多く残ってしまうんです。

同じ豆で淹れ続けるのであれば、まだ良いのですが、異なる種類の豆を使用する場合は毎回掃除する必要があります。
掃除しないで使用した場合、必ず次のコーヒーの味に影響を及ぼしてしまいます。

とういことで、ミルに関しては当店のミルで挽いたものを、セットして使用します。
ツインバードのミルは摩擦熱を抑える為、低速で動くタイプ。
時間も掛かるので、当店のミルを使用することで時間の短縮にもなりました。

ドリッパー

次にドリッパーです。
ドリッパーも通常はハリオのV60なので、円錐型からツインバードの台形型に変わります。
円錐型と台形型でも大きく味は変わってしまいます。

ということで、ツインバードにV60をセットしてみました。

ちょっと無理やり的なところはありますが、ガラスタイプのV60は台座に厚みがあまりないので、セットすることができます。
樹脂製のV60は台座に厚みがあるので、セット出来ませんでした。

豆の量、お湯の量

当店のレシピと同じ分量では、まったく別の味になってしまいます。
どうしても味が特徴が伸びず、のっぺりとしてしまう印象があります。

当店のレシピよりも豆の量は多めが良さそうです。

結論

ミルやドリッパーを変えて、豆の量やお湯の量、蒸らし時間をさんざん検証しました。
いやはや、コーヒーをたくさん飲みました。。。

ずいぶん当店の味に寄せることはできたと思います。
お客様に提供しても、問題ないくらいの味にはできたと思います。

しかし。
しかしです。

残念ながら、同じ美味しさではありません。
ハンドドリップで淹れた味には至らないんです。

時間がない時など、ツインバードに頼れたらどれほど良いかと思いましたが、コーヒーの味を妥協することはできません。

当店で使うのは難しい
という結論に至りました。

どうにもできない違いがあります。
お湯を落としきらないドリップ方法から、メリタのような落としきりの淹れ方になります。
また、自分のお湯の落とし方はどうしたってツインバードには真似ができません。

ツインバードを業務で使用することは、諦めました。

まとめ

検証に時間が掛かりましたが、業務では使用できないという結論になりました。
とはいっても、いろいろと試行錯誤を重ねてみて思うのは、コーヒーメーカーとして素晴らしい商品だと思いす。

当店で使用することはできませんが、それはコーヒー屋として既に出来上がった味があったからではのこと。
まして、コーヒー屋ではない方からすれば、気にするところではありません。

コーヒーを粉の状態で購入されていた方も、美味しさが長続きする豆の状態で気軽に購入することもできると思います。
豆だけ入れてボタンを押せば、ドリップのようなおいしいコーヒーが出来上がる訳ですから、とてもすごいことです。

自分も準備をしながらセットして、作業をしながらツインバードのコーヒーを楽しんでいます。
いろいろと作業をしながらでも、自動で淹れてくれるので本当に便利です。

お値段は結構しますが、エラーを起こすようなこともありませんし、安定して使える機器だと思います。
長期的に見れば高い投資ではないかもと思いました。

いろいろと検証もできたので、お客様へ説明ができそうです。

今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

ツインバード 全自動コーヒーメーカー3杯用

ツインバード 全自動コーヒーメーカー6杯用

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